成長と共に、瞳から瞳までの距離も広くなる

成長過程の子供が装用している眼鏡の瞳孔間距離に注意!

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度数はさほど進行していなくても身体は成長し、それに伴って眼と眼の間隔も広くなって行くのが通常です。眼鏡は瞳~瞳までの瞳孔間距離(PD)とレンズの中心を合わせています。数年前の眼鏡はその時の瞳孔間距離で作成していますから、背がとても伸びたりした場合は、瞳孔間距離も広くなっていますからレンズの中心と御自身の瞳の位置が大幅にずれてしまいます。


順天堂大学医学部付属 順天堂医院の処方箋に基づき、当店で小児の斜視・弱視の治療用眼鏡を作った兄妹の例

子供の場合は、眼鏡作製後も1ヶ月に1度は掛け具合の調整が必要です。本人が、「何でもないよ!」と言っても以外に曲がっていたりしているものです。調整をしながら私達は、お顔はもちろんの事、背格好も拝見しているわけです。体つきもしっかりしてきて眼鏡フレームが少々窮屈になってくる頃、PD(瞳孔間距離)の変化にも注視しています。
 

 【お兄さんの例】 

■兄のデータtable(1)

平成25年 4歳時の処方箋
【右眼】sph±0.00
【左眼】sph±0.00 cyl-1.75D Ax180°
PD53.0mm

■兄のデータtable(2)

平成27年 6歳時の処方箋
【右眼】sph±0.00
【左眼】sph±0.00 cyl-1.75D Ax180°
PD57.5mm
 

 【妹さんの例】 

■妹のデータtable(1)

平成26年 3歳時の処方箋
【右眼】sph+2.00D cyl-3.00D Ax5°
【左眼】sph+2.50D cyl-3.50D Ax5°
PD54.0mm

■妹のデータtable(2)

平成27年 4歳時の処方箋
【右眼】sph+2.25D cyl-3.00D Ax180°
【左眼】sph+2.25D cyl-3.00D Ax175°
PD56.0mm
■2年前と比べて随分と背格好も大きくなったお兄さんのPDは、5mm近く変化していて度数は、ほぼ同じです。以前の眼鏡のままでは瞳がレンズ中心より外側にある状態でした。レンズというのは光学中心が瞳から数ミリ離れるとプリズム加工されたレンズと同じですから注意が必要です。
妹さんもフレームサイズを大きくし、レンズも現在の適正度数・PDに変更しました。