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(例)<既製品> 老眼鏡の場合
眼鏡は、使う人の瞳孔 ~ 瞳孔までの距離と、レンズの中心 ~ 中心までの距離を合わせて作りますが、既製品はオーダーではありませんから日本人の平均的な瞳孔間距離で作られています。男性用ならば64.0mm前後、女性用ならば60.0mm前後くらいです。自分の瞳孔間距離と合う人も居れば全く合わない人もいます。HAZUKIルーペは、特にこの瞳孔間距離にひと工夫加えています。
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HAZUKIルーペ
HAZUKIは、ルーペと言われていますが顔にかけるので「眼鏡」と「ルーペ」両方の特色を持っています。
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◆眼とレンズの隙間が広い |
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(Ⅰ)眼とレンズの隙間を「角膜頂点間距離」と言います。HAZUKIルーペは、眼とレンズの隙間が広い作りになっています。これはルーペを物から離すと大きく見えるのと同じで、凸レンズの拡大作用を起こす為に眼から離すようになっています。こうすると物が大きく見えますのでルーペの特色です。眼鏡はこういう合わせ方はしません。
(Ⅱ)眼鏡は屈折異常を矯正する用具なので、外から入ってくる光が網膜上で焦点を結ばない人に対して、凹レンズ(近視)・凸レンズ(遠視)・円柱レンズ(乱視)を用いてピントを網膜上に合わせます。その理由から角膜頂点間距離は、眼とレンズの間に指が1本入る程度の12.0mmとされています。角膜頂点間距離をHAZUKIと同じようにしてしまうと、矯正度数が変化してしまいます。
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◆プリズムレンズである |
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(Ⅰ)HAZUKIは「双眼ルーペ」と言い、眼鏡同様にレンズを2枚使っています。レンズを2枚使えば一方の光学中心から一方の光学中心までの距離が発生し、顔にかけた人の瞳孔 ~ 瞳孔までの距離とレンズ中心間の距離が合わなければ見えるようになりません。HAZUKIは、右レンズの中心から左レンズの中心までの距離が「48.0mm」で出来上がっています。これは既製品としてはとても珍しい構造で、どんな人が使っても自身の瞳孔間距離よりHAZUKIのレンズ中心間の距離の方が狭くなるようになっており、眼鏡のプリズム加工同様に光が内側に曲がりやすくプリズム内方の作用が働くように作られています。人の眼は近くを見る時には内寄せが必要で、この内寄せをレンズの方で行ってくれている分、眼が楽をして近くを見る事が出来るようになっています。
(Ⅱ)
例として、使う人の瞳孔間距離(PD)が62.0mmに対してHAZUKIルーペの方は48.0mmになっています。通常の眼鏡は人の瞳孔間距離とレンズの中心 ~ 中心までの距離も同じに合わせます。レンズの方が狭く出来上がっている場合や広く出来上がっている場合の事をプリズムレンズと言います。
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◆レンズ中心位置が低い |
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大きいラージタイプも、小さいコンパクトタイプも左右の中心間距離は同じ「48.0mm」、近くを見る目線が通る位置に合わせて中心位置は近用眼鏡と同じように低めに設定してあります。遠用の場合はもっと上に中心位置をもってきますので、HAZUKIルーペは手元の作業用だというのが分かります。こういった作り方は眼鏡の特色です。
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一番多い用途は老眼鏡なので、1.60倍の+2.50Dを求める人が殆んどです。弱い近視や乱視がある人の場合は、老眼も弱い度数で済みますから+2.50Dでは強過ぎて、1.32倍の+1.30Dの方が合います。1.85倍の+3.40Dというのはとても強い度数なので、眼鏡矯正をした方が正しい見え方が得られるかと思います。当店では1.85倍の+3.40Dは取り扱いません。 |
視力の良い人が、手元で文字を見るための度数 ※眼鏡の場合です。(参考まで) |
40歳 ~ 45歳 |
+1.00 ~ +1.50 |
45歳 ~ 50歳 |
+1.50 ~ +2.00 |
50歳 ~ 55歳 |
+2.00 ~ +2.50 |
55歳 ~ 60歳 |
+2.50 ~ +3.00 |
60歳以上 |
+3.00 ~ |
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倍率の求め方 |
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(例)+2.50D = 2.50÷4+1.0=1.62倍 |
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