水晶体の周辺から白濁してくる例(皮質白内障)

■白内障の手術前と手術後の眼鏡作成にリンク


【60代女性】 加齢性白内障 「術前の眼鏡」

 
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【検眼結果】

【右】sph+2.00D cyl-0.50D Ax90° 矯正視力1.0

【左】sph+3.00D cyl-0.50D Ax90° 矯正視力0.6

白内障は必ずしも両眼が同じように進行して行くわけではなく、こちらのお客様の場合は主に左眼の視力低下が進んでいます。下記のように白内障には3つのタイプがありますが、一般的に多い皮質白内障と思われます。

1.水晶体の周辺から濁る「皮質白内障
2.水晶体の中心部から濁る「核白内障
3.ステロイド投与等により水晶体の後ろ側が濁る「後嚢下白内障
 
 
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人の手による検眼の「自覚的屈折検査」よりも、検査機器による「他覚的屈折検査」の測定値が強い遠視化を示している事から判断し、皮質白内障と思われます。検査機器では強い遠視と乱視が示されていますが、実際にはそのようにはならないのも皮質白内障の特徴です。
 
【多焦点の近用部と単焦点の近用部の見える範囲】
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累進多焦点レンズの老眼部分と、全部が老眼度数の単焦点レンズでは、手元の見やすさに大きな差が出ます。
 
 
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作成眼鏡
「遠近両用」

【右眼】sph+2.00D cyl-0.50D Ax90° 
  ADD+2.25

【左眼】sph+3.00D cyl-0.50D Ax90°
  ADD+2.00

遠近両用眼鏡は日常的に使うものです。視力が低下してきた眼には老眼鏡単体を持つのが理想です。

 
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作成眼鏡
「近用」

【右眼】sph+4.25D cyl-0.50D Ax90° 

【左眼】sph+5.00D cyl-0.50D Ax90°

近用単焦点眼鏡の視距離は45cm~50cmに合わせています。遠近両用レンズの「近」よりもはるかに見やすいです。



 
 

№28【70代女性】


70代女性 「水晶体の変化による近視の減退」

 
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過矯正(かきょうせい) 白内障の変化によっても眼鏡が強過ぎになる

【右】sph-3.50D  矯正視力0.7
【左】sph-3.75D  矯正視力1.0

レンズで矯正して1.0以上の視力が得られる場合と、1.0に満たない場合があれば、眼科的には1.0に満たない理由を探します。年齢を重ねて行くとレンズで合わせた矯正視力が以前と比べて少しずつ低下して行きます。その理由としていちばん多く挙げられるのが白内障。

■視力変化の目安として、水晶体の中心部から白濁してくると眼の度数が近視化すると言われます。視力が良かった人は近視の眼鏡を使うと今より見えるようになります。今まで近視の眼鏡をかけている人ならば、近視が増加するので眼鏡の度数を強くすると今より見えるようになります。

■水晶体の周辺部から白濁してくると眼の度数が遠視化してくるという特徴があります。遠視の眼鏡をかけている人ならば、もっと遠視の度数を強くすると今より見えるようになります。近視の眼鏡を使っている人ならば、今よりも度数を下げると見やすくなります。
近視の進行は若い時の成長期が終わると同時に止まりますので、年齢を経てから近視が増える、減るというのは眼の中の水晶体変化によって起こるものです。

【右眼】グラフ
使っている眼鏡の度数で視力は0.7。矯正しても視力は変わりません。

【左眼】グラフ
使っている眼鏡の度数「-4.25D」は、強過ぎになっていて0.6の視力に下がっています。近視の度数を-4.25⇒-3.75に下げると視力が1.0なります。-3.50の視力0.8で眼鏡を作ります。

 
 
【遠近両用レンズを使う場合の注意】
 
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【老眼部分の欠けに注意】

遠近両用レンズは瞳の前に遠く用の度数が入って、下に行くに連れて⇒中間度数⇒近用度数の順に変わります。細いフレームに多く見られる「老眼部分の欠け」に注意が必要です。以前よりも視力が衰えているのに老眼部分が狭くなってしまうと見にくいものです。

※レンズ下を伸ばした型に直すことで「老眼部分の欠け」は起こりません。利き目(優位眼)が左なので、眼鏡は左を見やすくしています。

 
【優位眼(利き目)、利き目を優勢に処方】
 
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厚紙等の中央に500円玉程の穴を開け、両眼で遠くの目標物を穴から見ます。片眼ずつまぶたを閉じて下さい。どちらかの眼で目標物が見えるので、見えている方が優位眼(利き目)です。眼鏡の視力を左右同じに合わせる場合でも、利き目の方を少しだけ見やすいようにした方が、自然な掛け心地となります。
 
 
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作成眼鏡
遠近両用
【右眼】sph-3.50D
ADD+2.50

【左眼】sph-3.50D
ADD+2.50
※利き目(優位眼)が左なので、眼鏡は左を見やすくしています。