【60代男性】白内障手術後の眼鏡「手術は近方合わせ」

■白内障の手術前と手術後の眼鏡作成にリンク


【60代男性】強度の近視から手術後は弱い近視「老眼鏡が不要の眼に」

 
手術前は強度近視だった眼が、手術後は弱度近視になることで眼の焦点距離が伸びます。そうすると今までのように物に近づかなくても丁度良い距離でピントが合うようになります。近視が軽くなって裸眼視力が向上したからです。手術後も遠用眼鏡を使用しますが今までのような強度ではありません。また、眼鏡を外しても御自身の周囲は裸眼で見えるようになっており、近く用の眼鏡も不要になります。これが手術後は老眼鏡無しで近くが見えるようになった眼です。
 
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近方合わせとは、老眼鏡が不要の眼にすること
手術前の矯正度数
【右眼】sph-8.00D
【左眼】sph-7.00D

手術後の矯正度数
【右眼】sph-2.00D
【左眼】sph-3.00D cyl-0.50D Ax20°

白内障の手術前は【強度近視】その裸眼視力は0.02。手術後は約10倍の0.1の視力に変わりました。眼の中に入った光が今までよりも網膜に近い位置で焦点を結ぶように眼内レンズで度数調整を行ったからです。

手術前の裸眼では、「12cm ~ 14cm」まで対象物に近付かないと文字が読めませんでしたが、手術後は弱度近視となり、裸眼視力が0.1へと変わったので対象物に「30cm ~ 50cm位」でピントが合うようになりました。手元も裸眼で丁度良い距離で文字が読めますから、近用眼鏡は不要です。

 
 
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【優位眼(利き目)を優勢に処方】

厚紙等の中央に500円玉程の穴を開け、両眼で遠くの目標物を穴から見ます。片眼ずつまぶたを閉じて下さい。どちらかの眼で目標物が見えるので、見えている方が優位眼(利き目)です。眼鏡の視力を左右同じに合わせる場合でも、利き目の方を少しだけ見やすいようにした方が、自然な掛け心地となります。
 
 
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作成眼鏡
【運転用】
【右眼】sph-2.00D ×0.8
【左眼】sph-3.00D cyl-0.50D Ax20° ×1.2

右眼は眼病にて矯正視力は0.8まで。左眼は1.2まで矯正可能。完全矯正には、「最小度数最大視力」と言う定義があり、これは、最も弱い度数で最も良い視力が得られる値で処方する事を意味しますので、【右眼】sph-2.00D ×0.8 が適切です。
優位眼(利き目)が左眼なので、この度数で運転用を処方。

 
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作成眼鏡
【近用20cm用】
通常は、術後の裸眼で丁度良い距離にて明視ができますので老眼鏡は不要です。職業が医師であるため、点滴針の穴を確認するため、あえて極端に強い近用眼鏡を使用。