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近くが良く見えるように矯正された老眼鏡は眼から33cmの距離でピントが合い、その先は見えません。遠くが良く見えるように矯正された眼鏡は手元にはピントが合わず、文字は読めません。中間距離とは、老眼鏡でも遠用眼鏡でも見ずらい、眼から1m前後の所です。
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中間距離の楽譜を見る「ピアノ」 |
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この場合、御自身で楽譜から眼までの距離を測っていただきます。眼から60cm ~ 70cm位の距離で楽譜が見えるように度数を調整しなくてはいけません。
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ポイント!
何の眼鏡を作るにしろ、最初は必ず遠用度数の矯正を行います。遠くを見る時の屈折異常である「遠視・近視・乱視」が、目的問わず全ての眼鏡度数に加わるからです。これを怠るときちんと見える眼鏡にはなりません。
●老眼鏡が欲しい人に5mでの通常視力検査を始めると、『えっ!なんで?・・私、老眼鏡が必要なのよ?』と、眼科でも店でもよく言われますが、理由を説明するとちゃんと理解していただけます。検眼には、老眼だけの検査というのは無いのです。
①最初は必ず遠方度数を検査します。
遠方矯正度数
【右眼】sph±0.25D
【左眼】sph±0.25D
②次に近方度数を検査します。
近方矯正度数
※近用作業距離を40cmに合わせた度数です
【右眼】sph+2.00D
【左眼】sph+2.00D
③近方度数が決まらないと中間度数は出ません。
中距離を見る時(目的の距離が60cmくらい)
【右眼】sph+1.00D
【左眼】sph+1.00D
作業距離(焦点距離)40cmを表す度数は「-2.50D」です。【100(cm) ÷ 2.50(D)=40.0(cm)】
40cmの焦点距離「-2.50D」から-1.00Dを引くと「-1.50D」
-1.50Dの焦点距離は「66.6cm」です。【100(cm) ÷ 1.50(D)=66.6(cm)】
66.6cmがこの眼鏡の最大遠点距離となります。
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作成眼鏡(ピアノ用)
【右眼】sph+1.00D
【左眼】sph+1.00D
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