白内障手術後の上下プリズム眼鏡

70代後半男性の術後眼鏡

稀ですが、白内障の手術後に「物が二重に見える」とおっしゃる人がいます。原因は不明ですが、以下のような事が考えられます。

元々、斜視がある
術前から斜視があって水晶体の白濁によってダブリが大して目立ってなかった。術後、鮮明な見え方になったので、よりハッキリとダブリが目立つようになった。
眼瞼下垂による複視
まぶたの下がりによるもの。

しかし、白内障になるもっと前はどうだったのか?・・となってしまいます。



“十中八九「上下」にダブって見える人が多いです。”

プリズム上方、下方を用います。眼鏡装用が難しいのでは・・と思いますが、術後の眼だと斜乱視や大きな左右差でも眼鏡装用が問題なく出来ると同じで、装用感は悪くならないようです。
 
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【右眼】ランドルト環が下にもう一つ見えてしまいます。
【左眼】ランドルト環が上にもう一つ見えてしまいます。
1回目の眼鏡はプリズム加工なしで製作
【右眼】sph±0.00
【左眼】sph-1.25D
※両眼共に良好な視力にするほど、物が2つに見えてしまったので、「左眼を遠方」「右眼を近方」のモノビジョンにすると上下のダブリがなくなりました。
1ヶ月後
【右眼】sph-1.50D cyl-1.00D Ax30°
1.5プリズム上方
【左眼】sph-1.25D
1.0プリズム下方

※この眼鏡の方が具合が良い結果となりました。