多くの利点がある「丸眼鏡」

丸眼鏡と検眼枠は類似しています。

 

 
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検眼枠の設計

視力検査の時に使う検眼枠には、小さな検眼枠から大きな検眼枠までたくさん揃っていて、「54」「56」「58」「60」「62」「64」「66」「68」「70」というように数字別に分けられています。画像(Ⅰ)のように「60」という数字はサイズではありません。「60」というこの検眼枠は、レンズが入る枠の中心から反対側の枠の中心までが60mmになるように作られたもので、瞳孔間距離が60mmの人に使う検眼枠なのです。


眼(瞳)が枠の中央にくる設計

 

 
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検眼枠は、瞳とレンズの中心を合わせる目的で作られています。いちばん見え方が良い状態にする為です。
 
 
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レンズの中心に瞳が位置すると、瞳から枠までの「左右」「上下」「斜め」の距離が全て一定の距離になります。度数が付いたレンズは瞳から近い距離を見た時と、瞳から遠い距離を見た時では、瞳から遠い距離の方が見え方が悪くなります。レンズというのは中心付近の見え方が一番良く、中心から離れるほど微妙に画質が悪くなってしまうのです。その為、視力検査は見え方の不具合が発生しない状態で行われているのです。
※そしてこのままの形で眼鏡にしたものが「丸眼鏡」なのです。見え方においては一番の理想形とも言えます。
 
 
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検眼は、この状態で行われます。

検眼枠にレンズをセットすると、レンズの中心(焦点ポイント)と瞳が合うようになっています。これは世界共通の事です。小さな子供の瞳孔間距離は「52mm」や「54mm」、大人でも小柄な女性は子供と同じような瞳孔間距離です。日本人の平均的な瞳孔間距離は「58mm」~「64mm」ですが、大柄な男性では「70mm」以上の人もいるので、様々な検眼枠が揃っているのです。


丸眼鏡の利点は、強度近視レンズの「厚み」で違いが出る。

 

同じ人が長い細い形のフレームと丸眼鏡をかけて、-6.00Dのレンズを使って眼鏡を作った場合、削った後のレンズの縁厚に大きな違いが出ます。度数が強い人は、何よりも先ず瞳孔間距離に対して適切なサイズのフレームを選択する事で、レンズの屈折率を多少下げても(極端な超薄型レンズにしなくても)レンズは薄く仕上がります。
 
 
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瞳孔間距離とフレームサイズの関係
ご本人の瞳孔間距離に対してフレームサイズが大き過ぎると、眼鏡をかけた時に枠の中心よりもかなり内側に眼(瞳)が位置します。凹レンズは端の方が厚いので瞳から遠い距離はレンズの厚い部分まで使う事になります。

一方で、丸眼鏡のように瞳が枠の中心に位置して「左右」「上下」「斜め」が一定の距離になるサイズのフレームを選択すると、凹レンズの薄い部分だけを使えるので全体が均一に薄くなりますので、極端にグレードが高いレンズを使わなくても綺麗に薄く仕上がります。



 

 
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検眼枠の瞳孔間距離は「2」で割れる数値になっています。眼鏡処方箋の作成において両眼の瞳孔間距離が必要な人と、片眼しか見えずに片眼の瞳孔間距離の記載で良い人がいるからです。
瞳孔間距離を測定すると、人の眼の瞳孔間距離は必ずしも62.0mmや58.0mmのように、切りの良い数値なるとは限らず62.5mmや58.5mmになる人もいます。その場合、62.5mmや58.5mmの人が近視なら63.0mmや59.0mmというように広く記載し、62.5mmや58.5mmの人が遠視なら62.0mmや58.0mmというように狭く記載して問題ありません。「近視は広い方が具合が良い」「遠視は狭い方が具合が良い」とする理由が眼球の特徴にあるからです。
 
 
 
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「近視」の眼は、外斜視の傾向がある
「近視」の眼の特徴として、物を見ていない時に眼球が自然と外側を向きやすい外斜視傾向が、子供にも大人にもあります。または、極端に視力の悪い眼鏡を使い続けていてもその傾向が現れます。その為、眼鏡にプリズム内方の作用が働いていると具合が良く、眼鏡の瞳孔間距離が実際よりも広い数値になっているとむしろ具合が良いと言えます。画像のように、マイナス(凹)レンズの中心(焦点ポイント)を外側に動かすと、プリズム内方になります。中心は外側に移動するので瞳孔間距離は広くなります。
 
 
 
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「遠視」の眼は過度な調節と、高齢になると内側に寄せづらい
「遠視」の眼の特徴として、低年齢では近距離を見る時の過度な調節により、眼球が自然と内側を向きやすい内斜視傾向があります。また、高齢になると眼球運動が鈍って眼を内側に寄せにくくなる傾向も現れる事から、レンズの中心が狭くなっていてプリズム内方の作用が働いていると具合が良く、眼鏡の瞳孔間距離が実際よりも狭い数値になっているとむしろ具合が良いと言えます。画像のように、プラス(凸)レンズの中心(焦点ポイント)を内側に動かすと、プリズム内方になります。中心は内側に移動するので瞳孔間距離は狭くなります。