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近視や遠視の矯正と違って乱視の矯正方法は「0° ~ 180°」のうち、いずれかの方向へ度数を入れるので乱視軸度と言われます。横カーブの強い角膜は倒乱視(とうらんし)と呼び、縦カーブの強い角膜は直乱視(ちょくらんし)と呼びます。倒乱視、直乱視ともに特徴は正反対で、縦よりも横方向がはっきり見える倒乱視に対して、直乱視は横よりも縦方向がはっきり見えます。
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【視力検査の乱視表は、縦方向がはっきりしない】
角膜の横方向の湾曲が強いので縦方向の湾曲が弱くなります。カーブの弱い60° ~ 120°方向が不鮮明に見えてしまうので、乱視表全体が均一の線になるよう、不鮮明に見えている方向に度数を合わせます。
【※乱視軸度を表す場合、180°以上の角度は表記しませんが、正反対側の角度として印してあるだけです。】
縦方向の乱視というのは、近くが見にくくなる眼の老化と伴って現れる事が多く、老眼の度数と相まって年々増加して行く傾向にあります。ある程度強くなった縦方向の乱視というのは、まともに実際の度数のまま装用してしまうと物が縦長に見えたり、御自身の背が高くなったような悪い装用感が発生しやすい為、「縦の乱視は半分まで」という眼鏡処方する場合のコツがあります。
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【500円玉の上で、-2.00Dの乱視レンズを90°方向に合わせています。】
度数の表記とはこのように表します。
spherical lens(近視/遠視の度数)Dioptre(単位)
cylindrical lens(乱視の度数)Dioptre(単位)
Axis(軸度)
このレンズは「sph±0.00D cyl-2.00D Ax90°」90度の方向に-2.00Dの度数が入っていて、水平方向は度無し(0.00D)です。500円玉が縦に長く見えます。これが装用感を悪くする原因となります。乱視を全く合わせなければ装用感は悪くなりませんが、視力も上がりませんので乱視の矯正は半分だけに留めておきます。
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【視力検査の乱視表は、横方向がはっきりしない】
角膜の縦方向の湾曲が強いので横方向の湾曲が弱くなります。カーブの弱い0° ~ 30°、150° ~ 180°方向が不鮮明に見えてしまうので、乱視表全体が均一の線になるよう、不鮮明に見えている方向に度数を合わせます。
【※乱視軸度を表す場合、180°以上の角度は表記しませんが、正反対側の角度として印してあるだけです。】
横方向の乱視というのは若年層に多く見られる乱視です。子供の眼鏡に初めて乱視が入る場合も十中八九、横方向です。幼少の頃から強い乱視がある場合は、大人になっても乱視の強さは殆んど変化しないという特徴がありますから、眼鏡処方をする場合は現時点で必要な分の度数を目一杯合わせても問題ありません。
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| 【眼鏡装用経験は5歳から。30代女性(当店の御客様例)】 |
【初装用】
R)sph-1.50D cyl-1.75D Ax20°
L)sph-0.50D cyl-2.25D Ax170°
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【就学時】
R)sph-2.00D cyl-2.00D Ax10°
L)sph-1.00D cyl-2.25D Ax170°
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【小学校高学年】
R)sph-5.00D cyl-2.50D Ax20°
L)sph-4.00D cyl-3.00D Ax170°
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【中学生】
R)sph-5.75D cyl-2.50D Ax25°
L)sph-4.00D cyl-3.00D Ax170°
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【高校生】
R)sph-6.00D cyl-3.00D Ax25°
L)sph-4.25D cyl-3.00D Ax170°
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| 矯正が必要な乱視を発見した場合は早めに対処しなければなりません。こちらの御客様の場合、身体の成長過程における近視がいちばん進行する時期を見ても分かるように、乱視(cyl)については、大人になった現在でも小学生の頃とほぼ同じ。横方向の強度乱視というのは、こういった特徴があります。近視(sph)の進行については成長期と伴うもので問題ありません。
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