白内障手術後の乱視について 手術後の乱視 一般に乱視と呼ばれているものは角膜の歪みの事を言いますが、実際には【角膜乱視】+【水晶体乱視】=【全乱視】となり、角膜と水晶体の歪みが合わさったものを示します。 角膜と水晶体の球面形にほんの少し僅かな歪みがあると光の屈折がずれるため、ピントの合い方が悪くなります。この歪みの事を乱視と言い、角膜乱視は角膜の縦・横・斜めのカーブが均等ではない時に発生し、水晶体乱視は水晶体が一定方向に歪んだままで元に戻らなくなった状態の事を言います。先天性と後天性があり、後天的なものでは「眼の酷使によるもの」で、パソコン等を長時間見続けたりする事で斜め下方向に引っ張られた状態で固定され、元に戻らなくなってしまいます。 白内障は水晶体を取り替える手術 角膜乱視が残る 元来の水晶体に乱視の原因となる歪みがあったとしても、手術後は乱視発生の原因となる歪みが無い人工水晶体(眼内レンズ)に換わります。白内障の手術とは水晶体を取り替える手術なので、手術前に元々あった水晶体乱視は消滅しますが角膜の乱視はそのまま残ります。 (例)視力検査時の乱視表 (Ⅰ)乱視表の放射状の線は、「太さ」「長さ」「濃さ」が同じに作られています。 (Ⅱ)角膜乱視が残っていると、一方の方向は濃くはっきりと見えて、一方の方向は薄くはっきり見えません。視力に大きく影響する場合は、乱視の矯正をした遠用眼鏡が必要になります。 「白内障」に戻る 「白内障の手術について」に戻る