白内障の手術について 

人工水晶体(眼内レンズ)に置き換わる

 
 

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現代の術式は、「超音波乳化吸引術」

超音波乳化吸引術とは、小さく切開した角膜の箇所(創口)から超音波を利用して水晶体を乳化して取り除き、折り畳んである眼内レンズが入って中で開いた後、固定する手術法です。手術時間も15分程度で、点眼麻酔による日帰り手術が一般的。
 
 
 
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透明な人工水晶体(眼内レンズ)に置き換われば、再び網膜に鮮明な光が届くようになり、視力も向上します。
 
 
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眼内レンズ(IOL)

眼内レンズ(英: Intraocular lens, IOL)は、白内障手術で水晶体を摘出した時に挿入される人工の水晶体。一般的には単焦点眼内レンズが使われます。単焦点なので焦点は1つで、「遠く」もしくは「近く」のどちらかです。



 
 

単焦点眼内レンズの焦点「遠く」「近く」について

 
 

眼の中にあって凸レンズの役割を担っている水晶体の屈折力は「20ディオプトリー(D)」、角膜の屈折力が「40ディオプトリー(D)」、眼球全体で「60ディオプトリー(D)」の屈折力があります。
 
 
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【手術前が近視の人】※(例)中等度以上の近視
(Ⅰ)角膜の屈折力が強い、眼軸(眼の奥行き)が長い近視眼は、外から眼に入った光が網膜よりも手前で焦点が結ばれてしまいます。

(Ⅱ)凹レンズの眼鏡を装用して光の屈折を弱めて光が網膜上に届くようにして良い視力を得ています。(眼鏡装用の状態)

(Ⅲ)外から眼に入った光を手術前よりも網膜に近い位置で焦点が結ばれるよう、白内障の手術に用いる人工水晶体の度数(D)を元来の水晶体屈折力20Dから →→【〇〇Dの人工水晶体】を使う事で、手術前よりも網膜に近い位置で光の焦点を結ばせ、近視を軽減させる事が可能なのです。
白内障の手術で焦点を近くに合わせた例を参照

 
 
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【手術前が遠視の人】※(例)中等度以上の遠視
(Ⅰ)角膜の屈折力が弱い、眼軸(眼の奥行き)が短い遠視眼は、外から眼に入った光が網膜よりも後ろで焦点が結ばれてしまいます。

(Ⅱ)凸レンズの眼鏡を装用して光の屈折を強めて網膜の後ろにあるピントを網膜上に移動させて良い視力を得ています。(眼鏡装用の状態)

(Ⅲ)外から眼に入った光を手術前よりも網膜上で焦点が結ばれるよう、白内障の手術に用いる人工水晶体の度数(D)を元来の水晶体屈折力20Dから →→【〇〇Dの人工水晶体】を使う事で眼鏡無しで網膜上に焦点を結ばせる事が出来るので、手術後は裸眼で遠くが見えるようになるのです。
白内障の手術で焦点を遠くに合わせた例を参照



 

 
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